同性パートナーシップについて(4)~公正証書サンプル~

 では、どのような公正証書を作ればいいのか。参考に以下に掲載をしておきます。  

 なお、この文言はあくまで「案」です。作成にあたっては、二人の関係性、相手にどのようなことを委任・代理したいのか、お住まいの自治体の状況(利用が想定されるどういった行政サービスがあり、どういったサービスに委任状*や公正証書が利用できるのかなど)がどうなのかを勘案の上、個々に合わせた形の公正証書を、公証役場の公証人とも相談をしながら作成してください。(また、さらに費用が掛かってしまいますが、行政書士や弁護士と相談をしながら、よりよい公正証書を作る方法もあります。)

 また、作成費用を抑えるために、この文言は甲と乙の二人相互の意思表示を売る形で作ってありますが、

 甲→乙、乙→甲の一方通行の公正証書をそれぞれに作る(計2つ作る)ほうがより確実という場合もありそうです。(ただし費用は2本分かかってしまいます)

[*一般的に委任状で委任可能なものは、公正証書で委任する意思を表示しておけば、委任状ではなく公正証書で委任が可能です。]


====パートナーシップに関する公正証書(案)(参考)=====

平成**年 第***号

 財産管理等委任契約公正証書

 本公証人は、★★★★(以下「甲」という。)及び受任者☆☆☆☆(以下「乙」という。)の嘱託により、以下の法律行為に関する陳述の趣旨を録取し、この証書を作成する。

第1条

1 甲及び乙は,愛情と信頼に基づく真摯な関係にあることを確認する。

甲及び乙は,将来にわたるパートナーとしての意思が揺るぎないものであることを互いに誓約する。

第2条

甲及び乙は,同居し,共同生活において互いに責任を持って協力し,及びその共同生活に必要な費用を分担する義務を負うものとする。

第3条

甲及び乙は、いずれか一方の身体能力又は判断能力が低下したときは、他方は一方の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務を可能な限り援助し、一方の意思を尊重しつつその事務処理のための代理権を行使し、かつ、その心身の状態及び生活の状況を配慮すること及び甲乙で必要が生じたときは速やかに、任意後見契約に係る公正証書を作成することに合意した。

第4条

 甲及び乙は、共同生活を営んでいるところ、平成**年**月**日、両名の共同生活の維持、相互の療養看護及び相互の財産の管理等を目的として、甲は、乙に対し、別紙任意代理権目録の事務を委任し、その事務処理のための代理権を付与する意思を表示し、乙は、その趣旨を理解したうえで、これを受諾した。また、乙も、甲に対し、別紙任意代理権目録の事務を委任し、その事務処理のための代理権を付与する意思を表示し、甲は、その趣旨を理解したうえで、これを受諾した。

第5条

甲乙は,そのいずれか一方が罹患し,病院において治療又は手術を受ける場合,他方に対して,治療等の場面に立ち会い,本人と共に,又は本人に代わって,医師らから,症状や治療の方針・見通し等に関する説明を受けることを予め委任する。

前項の場合に加え,罹患した本人は,その通院・入院・手術時及び危篤時において,他方に対し,入院時の付添い,面会謝絶時の面会,手術同意書への署名等を含む通常親族に与えられる権利の行使につき,本人の最近親の親族に優先する権利を付与する。

第6条

 甲及び乙は、一方が現在の医学では不治の状態となり、すでに死期が迫っていると判断された場合、主治医等に対し延命措置の中止を求めるか否かの決定権を付与する意思を表示し、他方はその趣旨を理解したうえでこれを受諾した。

第7条

 甲及び乙は、一方が死亡した場合の祭祀の主催者として他方を指定する意思を表示し、相互にその趣旨を理解したうえで、これを受諾した。

第8条

甲乙の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは,他の一方は,これによって生じた債務について,第三者に対し連帯して責任を負う。

第9条

甲及び乙が,本契約時までにそれぞれが有する財産は,各自の固有財産とする。

甲又は乙が,それぞれの親族から譲り受け,又は相続した財産は,各自の固有財産とする。

前二項に記載した以外の,甲乙の共同生活の期間中に取得した財産は,別異の合意がない限り,両名の共有に属するものとする。

共同生活に要する生活費は,原則として甲乙が平等に負担する。ただし,各人の収入が著しく相違する場合は,その収入に応じて公平に分担するように双方で協議する。

10

本契約に関し,本証書に記載のない事項及び本契約の解釈について疑義のある事項については,甲及び乙は,互いに誠意をもって協議し,解決を図るものとする。

11

甲及び乙は,合意により本契約を終了させることができる。

甲又は乙は,他方が本契約条項に違反した場合その他本契約を継続し難い事由がある場合は,相手方に対する意思表示により,本契約を解除することができる。

以上

別紙

(任意代理権目録)

1 次の各書類、印鑑、証書等の保管および委任事項処理のために必要な範囲内の使用

   登記済権利証、預貯金の通帳及び証書。有価証券、実印・銀行印、郵便局用の印、印鑑登録カード、年金関係書類、保険契約関係書類、共済関係書類、不動産の賃貸借・管理契約関係書類、遺言書、戸籍・住民票に関する書類、国民健康保険・介護保険、に以上に関連する書類等

2 不動産・動産等のすべての財産の管理・保存・処分等に関する一切の事項

3 金融機関、証券会社、保険会社及び郵便局とのすべての取引に関する一切の事項

4 定期的な収入の受領、定期的な支出に要する費用等の支払い及びこれらに関する事項

5 甲の生活費の送金、生活に必要な財産の取得、物品購入その他日常関連取引に関する事項

6 医療に関する契約及び介護契約その他福祉サービス利用契約(施設入所契約を含む)に関する事項

7 転入・転出の手続に関する事項

8 相手方の子の医療・保育・福祉等行政手続きに関する一切の事項

7 事務代行者の指定に関する事項

8 以上の各事項に関連する事項

以上 









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by wishizaka | 2017-10-12 14:33 | 同性パートナーシップ | Trackback
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